馬王ヘラクレス [トリコ]

①所属・基礎データ
捕獲レベルは6200。体長3万メートル、体高2.2万メートル、体重2兆トン。
角のような触角、長いたてがみと髭、爬虫類的な眼を持ち、全身にマダラ模様が入る。
外見は麒麟や龍馬の神獣を思わせ、性質は温厚で冷静。
出産を行うことから雌である可能性が高く、出産直後には毛並みや雰囲気が一変する。
名の由来は、太古の咆哮「ヘラクの応答（レス）」と伝えられる伝承に由来する。

②主要エピソード
ブルーニトロにより食材「エア」を横取りされ続けたことで、数万年にわたり未熟児ばかりを産み続けていた。
エアを採取しようとしたトリコ一行を敵視し激闘を繰り広げるが、小松が新しい調理法でエアと出産を両立させたことで和解。
出産を終えた後はトリコ達を赦し、旅の協力者となった。
最終章ではネオとの戦いで敗北し瀕死となるが、センターの力で蘇生。
その後、八王の座を退き、次代へと王位を譲る。

③能力・役割
「大気食」を行う超省エネ型の生命体で、一度の吸気で3600億トンの空気を吸い込み、1年間無呼吸で生存可能。
呼吸による圧力変化だけで気象を操作し、吸気で真空を生み、吐息で地球を貫く。
代表技は以下の通り。
・『ヘラクブレス（馬王の息）』：鼻息一つで山岳や地表を消し飛ばす最強のブレス。
・『絶滅の呼吸（デストロイブリーズ）』：周囲を無酸素状態にし、生態系を絶滅させる呼吸。
・『ヘラクキック』：宇宙から観測可能な威力の後ろ蹴り。
さらに、足跡は数千年にわたり影響を残し、花畑にも荒地にも変える力を持つ。

総評
馬王ヘラクレスは『トリコ』世界における“自然の循環”を象徴する存在であり、破壊と誕生を同時に体現する八王の母性である。
その呼吸は生命の源であり災厄でもあり、地球そのものの生態バランスを司る神話的存在として描かれる。
出産と赦しを経て“生を繋ぐ王”へと変化したその姿は、他の八王にない静謐な威厳を放っている。