竜王デロウス [トリコ]

①所属・基礎データ
生息地はグルメ界エリア1。
初出はメルク編で、初代メルクが採取した牙の化石が小松の新たな包丁「蘇生包丁」の素材として用いられた。
その牙は山を真っ二つに断つほどの威力を持ち、構えた瞬間に竜王のオーラが顕現して猛獣を萎縮させる。
また、刃を正しく入れれば損傷した肉体を瞬時に再生させる能力を秘めている。

②主要エピソード
療水が湧く地を守護する存在として知られ、かつて三虎が水を採取しようとした際には幾度も重傷を負わせた。
三虎ですら完全勝利には至らず、デロウスはエリア1における絶対的な捕食者として描かれている。
第二部では山を握れるほどに巨大化し、アカシアとの最終決戦では「異次元レーザー」を放ち、小惑星を連鎖的に破壊する規格外の力を披露した。

③能力・役割
その牙の力は攻撃と再生の二面性を持つ。小松の包丁としての応用例からも、竜王の生命力が再生原理と結びついていることが示唆される。
生体そのものの描写は限られるが、グルメ界の生態系において「死と再生の循環」を象徴する存在として機能している。
最終戦では“八王の中でも頂点に立つ古代種”として登場し、惑星規模の戦闘を通じて世界の規模を示す役割を果たした。

総評
竜王デロウスは『トリコ』世界の生命力と破壊の極致を体現する存在である。
その牙は人類の技へと受け継がれ、破壊と再生という対極の概念を結びつけた象徴となった。
作中でも最も神話的な存在の一角として、“王”の名にふさわしい圧倒的威厳を放っている。