NGL [ハンターハンター]

所属・基礎データ

名称：NGL（Neo Green Life）／ネオグリーンライフ自治国
創設者・建国者：ジャイロ
位置：ミテネ連邦西端（東端は東ゴルトー共和国）
体制：表向きは環境保護国家、実態は麻薬国家
理念（表向き）：機械を排した自給自足の生活による自然との共生
実態：地下施設で違法薬物「D²（ディーディー）」を密造。機械排除思想は監視排除と密造隠匿のための偽装工作。
構造：宗教的共同体に近く、外部の干渉を極端に嫌う。住民の多くは善良な自然主義者だが、国家中枢は犯罪組織化していた。
特徴：完全閉鎖国家であり、入国時にはあらゆる機械類の携帯が禁止される。これによりスパイ防止を徹底していた。

主要エピソード

NGLは、カイト率いる調査隊がキメラアントの異常繁殖を追う際に最初に訪れた地であり、キメラアント編の導入部の舞台となる。
国の閉鎖性と反機械主義が災いし、外部への連絡が遅れた結果、キメラアントの女王がこの地を根城とし、住民を捕食して繁殖を進めることとなった。

王直属護衛軍を生み出した「女王アリ」は、このNGLの人間や動物を捕食したことで、
後にピトー・プフ・ユピーなど、人間の知性を備えたキメラアントを誕生させる。

国の上層部はキメラアント出現後に壊滅し、NGLは国家として消滅。
その後、ハンター協会によって“永世自然保護区”として封鎖・管理されることとなった。
ゴンやキルア、カイトがキメラアントと初遭遇した地であり、同時に“人間の闇”と“自然の暴力”が交錯する象徴的な舞台でもある。

役割

NGLは、冨樫義博作品における「理想の皮を被った腐敗」の典型として機能している。
自然保護を掲げながら、その裏で自然と人間の倫理を踏みにじる国家構造は、
“文明批判”と“人間の偽善”を同時に描く舞台設定でもある。

また、NGL出身者（ウェルフィン、イカルゴ、ヒナ、コルトなど）が後にキメラアント化して再登場することで、
「人間の業が次世代へ転生する」構造が作品全体に通底している。

（補助）SNS上では「理想郷の皮を被った地獄」「冨樫版ディストピア」「NGLの存在が物語を社会風刺に引き上げた」といった意見が多く、
“キメラアントの巣”であると同時に“人間の本性を映す鏡”として位置づけられている。

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