黒閃 [呪術廻戦]

概要

分類：呪力戦闘時に稀発生する現象（技ではない）〔確定〕
定義：打撃との誤差0.000001秒以内に呪力が衝突した場合の空間の歪み
視覚効果：黒く光る呪力が稲妻のように迸る
威力補正：平均で通常時の約2.5乗〔作中説明〕
位置づけ：呪術師の「ゾーン」入りを示す象徴的イベント

基礎解説と発生条件

・呪力を用いた近接戦闘において極めて稀に起こる“空間の歪み”で、発生時には黒い火花のような稲妻エフェクトが走る。
・「打撃との誤差0.000001秒以内に呪力が衝突する」ことが形式的な定義とされ、威力は平均で通常の約2.5乗に跳ね上がる。
・黒閃を経験した者と未経験者では、「呪力の核心」との距離に天と地ほどの差があると語られる。
・一度黒閃を出すと、呪術師はスポーツにおける「ゾーン」状態に入り、普段は意識して行う呪力操作が呼吸のように自然に行える感覚を得る。
・そのため、2回以上の黒閃を出す場合は「連続で発生させる」か「同じ日のうちに発生させる」必要があるとされる。

現象としての性質（技ではないこと）

・黒閃は“現象”であり“技”ではない。ドラクエで言えば「まじん斬り（特技）」ではなく「会心の一撃（稀に起こるシステムイベント）」に近い。
・作中描写でも必殺技というより、「反撃開始・起死回生のきっかけ」「その日一番のポテンシャル解放イベント」として扱われている。
・重要なのは威力そのものより、「呪術師の潜在能力をどこまで引き出せたか」という到達度の指標という位置づけ。
・黒閃を狙って安定して出せる術師は存在せず、「狙っても出ないが、ゾーンに入った結果として発生する」ニュアンスが強い。

タイミングと“ブレンド”：発生が難しい理由

・例として正拳に呪力を込める場面では、込められた呪力は
　— 拳を強化する呪力
　— 相手にぶつける呪力
　— その両方を兼ねる呪力
　に分かれ、ミートタイミングだけでなく、このブレンド比率も黒閃発生に影響するとされる。
・ブレンドの最適解は「その時の環境」（相手の呪力、自身のコンディションなど）によって変動し、固定化された正解がない。
・五条悟は六眼で条件を解析できるはずにも関わらず、なお完全再現は不可能とし、
　— 黒閃には空間が大きく関わる
　— 気温や湿度など環境要因も影響している
　と推察している。
・つまり黒閃の発生条件は「呪力操作だけで完結しない」領域にあり、五条のような例外的存在ですら“運の要素”を認めざるを得ない現象となっている。

黒閃経験者一覧（作中・映像作品・ゲーム含む）

虎杖悠仁
・京都姉妹校交流会で花御に初の黒閃を決め、そのままゾーンに突入して七海と並ぶ4連続記録を樹立（短時間で計5回）。
・起首雷同の壊相、渋谷事変の真人戦でも「ここぞ」という場面で黒閃を成功させる。
・人外魔境新宿決戦では宿儺にも黒閃を決め、生得術式の解放など覚醒イベントに直結。
・新宿決戦にて連続発生記録を自ら更新し7連続を達成（この戦いでのトータル9回）。
・作中全体では〈花御に5回、壊相に1回、真人に3回、宿儺に9回＝合計18回〉。
・スマホゲーム『ファントムパレード』では朧絶に4連続、海坊主呪霊に1回の黒閃が描写され、ゲーム準拠なら通算23回とも数えられる。

七海建人
・百鬼夜行で1級相当の呪霊複数体に黒閃を決めたとされ、虎杖登場までは唯一の黒閃連続発生記録保持者。
・術式の性質上、打撃時に集中力が必須であるため、黒閃が発生しやすいスタイルとされる。
・劇場版『呪術廻戦0』で、裏設定だった“連続記録の瞬間”が正式に映像化。
・『ファンパレ』の過去編では、学生時代（少なくとも1年生時点）には黒閃未経験であったことも示されている。
・描写内では〈1級呪霊複数体に合計4回〉。

釘崎野薔薇
・起首雷同にて血塗へ初黒閃を命中させ、そのままゾーンに突入し壊相に大ダメージを与える。
・このとき掴んだ「呪力の核心」感覚を、以後の戦闘でも頼りにしている。
・描写内では〈血塗に1回〉。

乙骨憂太
・百鬼夜行で夏油傑に対して初黒閃を決める。
・刀に呪力を込め過ぎた反動で刀身が破裂し、素手で放った左ストレートが黒閃として発生した。
・この黒閃は劇場版『呪術廻戦0』でのオリジナル演出であり、原作0巻では“普通の呪力強化パンチ”扱い（黒閃設定自体が未整備だったと考えられる）。
・『ファンパレ』では刀攻撃での黒閃発生も描かれている。
・描写内では〈夏油に1回〉。

東堂葵
・交流会編で虎杖に黒閃の概念を叩き込んだ時点で経験者の可能性が示唆されていたが、渋谷事変で真人に黒閃を決めたことで正式に判明。
・アニメ44話では某ジャンプ作品オマージュと“存在しない記憶”が渦巻くカオス演出と共に描かれ、その情報過多っぷりからファンの間で「簡易版無量空処」と呼ばれることも。
・描写内では〈真人に1回〉。

真人
・呪霊の中で唯一の黒閃経験者。
・渋谷事変で、仲間を無残に殺され絶望する虎杖の目の前で初黒閃を決める。
・その後、自身の120%のポテンシャルを引き出して0.2秒の領域展開を発動し、さらに2度目の黒閃を成功させ、最終形態「遍殺即霊体」へと変貌。
・描写内では〈虎杖に1回、東堂に1回＝合計2回〉。

五条悟
・交流会での説明の中で黒閃経験者であることが示唆され、公式ファンブックで正式に確定。
・人外魔境新宿決戦で宿儺に対し合計4回の黒閃を決める。
・戦闘が「基本的に早く終わりすぎる」ため発生機会自体が少ないが、通算成功数では七海を上回る（のちに虎杖が更新）。
・描写内では〈宿儺に1回、魔虚羅に3回＝合計4回〉。

両面宿儺
・人外魔境新宿決戦で、禪院真希との戦いで高揚しボルテージ最大状態に達した際、初黒閃を決める。
・その後、ラルゥ、真希（戦線復帰後）、脹相、虎杖、東堂へ立て続けに黒閃を浴びせ、最大3連続を記録。
・領域展開と反転術式の出力を取り戻すきっかけにもなっており、宿儺にとってもターニングポイント的イベントとして機能した。
・平安時代に黒閃を経験していたかは不明（現象自体がどこまで遡るのかも定かではない）。
・描写内では〈真希に2回、ラルゥに1回、脹相に1回、虎杖に1回、東堂に2回＝合計7回〉。

戦術的な意味・物語上の役割

・黒閃は「威力増加イベント」であると同時に、「そのキャラが呪術師として一段階上に行く瞬間」の印。
・経験者は呪力の扱いに一気にブレイクスルーが生じるため、物語的にも覚醒・転機のシーンで用いられやすい。
・狙って出せない＝“実力＋状況＋運”が揃った時だけ起こるため、発生した瞬間は読者にとっても「ここが勝負どころ」という分かりやすいサインになっている。

ユーザーの声

> 黒閃は“火力アップ”というより、「キャラが核心に触れた合図」になってるのが好き。
> 会心の一撃＋ゾーン＋演出盛り盛り、っていう少年漫画の美味しいところ全部乗せ現象。
> 平凡な一撃が黒く弾けた瞬間に、そのキャラの物語が一段ギアチェンジする感じがたまらない。

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