羂索（けんじゃく） [呪術廻戦]

概要

正体：他人の身体を乗っ取り長命を得た呪詛師〔作中描写〕
活動期間：千年以上（平安以前～現代）
現行肉体：夏油傑（呪霊操術の継承）
過去の仮名：加茂憲倫ほか多数〔作中描写〕
評価：史上最悪の呪術師／全ての不幸の元凶
得意分野：結界術（天元いわく「自身に次ぐ使い手」）／長期計画立案・洗脳・交渉
目的：呪力の最適化＝人類と天元の同化による“新たな世界”の創造

人物像・立ち位置

・慎重かつ狡猾で、想定外の“混沌”を好む計略家。自らの好奇心と欲のためならあらゆる犠牲を厭わない。
・呪詛師や自然呪霊との関係はあくまで利害の一致による相互利用で、夏油のようなカリスマ的な“家族”関係とは対照的。
・自分が興味を持たない相手には極端に冷淡で、乙骨を「魅力を感じない」と切り捨てるなど傲慢さが目立つ。
・一方で千年を生き延びた実力とアドリブ力は本物で、敗北しても生き残り別ルートで再挑戦する執念を持つ。
・漫画・電子機器・お笑いなどサブカルにも通じ、自称“お笑いのプロ”。原西を「原西さん」と呼ぶなど妙なリスペクトもある。

能力・戦闘力

・結界術：天元に次ぐレベルの使い手で、嘱託式の帳や死滅回游の結界など多数を設計・構築。
・領域展開：宿儺と同じ“閉じない領域”を会得。領域精度は作中でも最上位クラス。
・フィジカル：呪力・武器なしの素手でも五条と互角と作者に示唆されるほどの体術・反応速度を持つ。
・反転術式：失った右腕を再生するなど高度な運用が可能で、術式反転にも応用。
・ただし戦闘力の“基礎ステータス”は乗っ取った肉体に依存しており、戦闘向きでない身体の時代は鹿紫雲との戦闘を避けるなど慎重。
・漏瑚・真人とのタイマンは「かなり苦しい」とされ、五条や宿儺のような“完全な最強”ではない。最大の強みは権謀術数と環境操作。

生得術式：肉体を乗っ取る術式

・羂索自身の生得術式。
・他者の死体に自身の脳を移植することで肉体を乗っ取り、その身体能力・生得術式・記憶を引き継ぐ。
・乗っ取った肉体由来の呪力を使用するため、六眼にも“本物の”情報として認識される。
・一方で、戦闘能力は肉体にある程度依存しつつも、技術や出力は魂側の経験により底上げされる模様。
・乗り替え後は古い肉体の術式が消えるが、その対処法も持っていると示唆される。
・額の縫い痕は『縛り』であり、反転術式でも消していない。攻撃時には縫い目を解き頭蓋を回転させてダメージを逸らすなど異常な回避も可能。

呪霊操術と“取り込んだ術式”

— **呪霊操術**（夏油傑の生得術式）
・夏油の肉体を乗っ取ることで継承。生前の呪霊は百鬼夜行で失われたが、羂索が千年かけて契約してきた呪霊で補充。
・東京中に待機させた呪霊は1000万体規模とされ、海外産も含む強力な呪霊を複数従える。
・低級呪霊の群れを強化し一級術師をも圧倒させるほか、結界術を施して索敵・監視に利用。
・学生時代の夏油にはできなかった“視覚共有”もこなす。

— **うずまきと術式抽出**
・当初は“手数の多さを捨てる技”と軽視していたが、術式持ち呪霊をうずまきに使うことでその術式を抽出できると気づく。
・真人を取り込んだ後、即座にうずまきに組み込み「無為転変」を抽出、死滅回游のための脳改造に利用。
・戦闘中にも極小のうずまきを連発し、高火力攻撃を繰り出す。

— **確認されている主な術式・呪霊**
・疱瘡婆：天然痘由来の特定疾病呪霊。領域展開で棺桶拘束→埋葬→カウントによる即死を強制。
・鯰の呪霊：大穴に落ちる“錯覚”を起こす術式。
・黒沐死、海外神格の呪霊（ガネーシャ系）など多数。
・鉱石呪霊・晶（ファンパレ）：鉱石の塊を生成する術式を持ち、弱らせた後に取り込んでいる。

反重力機構・無為転変など

・反重力機構：虎杖香織の術式。元は“重力を打ち消す”能力だが、羂索は術式反転で局所的な重力場を形成し、接近した敵を叩き付ける迎撃技として運用（範囲2～3m・6秒・インターバル有り）。
・無為転変：真人の術式をうずまきで抽出したもの。死滅回游開始に向け、人間の脳を遠隔で調整して覚醒させるために使用。

領域展開：胎蔵遍野（たいぞうへんや）

・ムンクの叫びのような絶望顔の群体を幹とし、妊婦の像が取り囲む異様な樹のシルエットが象徴となる領域。
・両面宿儺と同じ“閉じない領域”で、広範囲に効果を及ぼす。
・詳細は明言されていないが、重力術式を必中化させ範囲内の対象を叩き潰す性質と推測されている。
・通常は領域使用後に術式が焼き切れるはずだが、羂索は結界術の応用で脳内に“術式ごとの小結界”を作るなどし、焼損を回避していると推測される。

活動履歴（抜粋）

・寛弘期・永正期：星漿体同化阻止を二度試みるも、六眼の術師に敗北。
・慶長期：宿儺最強と認識しつつ、鹿紫雲・石流らと契約。※戦闘向きでない肉体の時期。
・明治初期：加茂憲倫の肉体を乗っ取り、呪胎九相図を作成。御三家の汚点として名を残す。
・2003年前後：虎杖香織の遺体を乗っ取り、虎杖悠仁を出産。
・2006年：三度目の星漿体同化阻止に成功、天元の進化と呪霊操術の存在を知り計画を加速。
・2010年代：獄門疆を入手し、五条封印の手段を確立。
・渋谷事変（2018年10月31日）：五条封印、真人取り込み、呪霊1000万体放出、死滅回游開始。
・その後：九十九由基を殺害し天元を取り込み、人類との超重複同化に王手をかける。
・御所湖結界：髙羽史彦と交戦中、乙骨憂太に首を刎ねられ、脳を貫かれ死亡。

目的・計画：呪力の最適化と人類強制進化

・“呪霊のいない平和”ではなく、「人間もっとなんかできるだろ！！」という果てなき情熱に基づく呪力の新たな可能性探求。
・天元＋日本国民の同化により、1億人分の呪力で構成された新たな存在＝巨大呪霊を生み出そうとしている。
・死滅回游はその前段階の儀式であり、結界同士を結んだ境界を通して日本国民全員に呪いを付与する装置。
・この呪霊が“抱腹絶倒の間抜けヅラ”だったらどうする？という発言からも、世界滅亡すら“面白いかどうか”で測っている。
・虎杖については「宿儺の器であること自体が役割」とし、新時代の“混沌の台風の目”として期待。

人間関係・評価

・天元：古い知己であり、天元からは「あの子」と呼ばれる。羂索は天元を「友」と称する場面も。
・宿儺・裏梅：関係は悪くなく、軽口を交わせる距離感。宿儺からも一定の実力を認められている様子。
・呪霊勢：内心は見下しているが、ビジネスライクな協力関係を維持。漏瑚・真人は他者に削らせてから取り込む算段だった。
・虎杖悠仁・呪胎九相図：形式上は“母”かつ“父”だが、情はなくモルモット扱い。ただし悠仁には期待ゆえの“毒親じみた”振る舞いも見せる。

小ネタ・周辺事情

・顔芸：髙羽とのにらめっこ対決で夏油の顔のまま衝撃的な顔芸を披露し、読者を困惑させた。
・変顔のセンスは、作者の過去イラストの虎杖の変顔と一致しており、“親子”の血筋がネタとして語られている。
・現在市場に出回る“額に縫い目がある夏油グッズ”の大半は実質羂索グッズであり、ファンの間では縫い目を消す改造が半ば恒例行事になっている。

ユーザーの声

> “千年かけて友情・努力・勝利を積んだ結果が世界滅亡計画なの最高にきっしょい（褒めてない）” > “黒幕としての陰湿さと、顔芸やサブカル知識のギャップが忘れられない” > “『もし1億人分の呪霊が間抜けヅラだったら？』って発想が一番のホラー”

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