ボーボボ

基本情報

作者：澤井啓夫（集英社『週刊少年ジャンプ』連載）
連載期間：2001年12号～2007年31号（第2部は『真説ボボボーボ・ボーボボ』）
読切掲載：『赤マルジャンプ』ほか
累計発行部数：700万部（2021年1月時点）
派生メディア：アニメ・ゲーム・カード・派生漫画『ふわり!どんぱっち』『ほんのり!どんぱっち』など

作品概要

舞台は西暦300X年、マルハーゲ帝国が「全人類丸坊主化政策」を進める未来世界。 人類の“毛の自由”を守るため、鼻毛真拳伝承者ボーボボが仲間たちと旅に出る。

バトル構成はジャンプ的王道を踏襲しつつ、ギャグ＝戦闘力として扱う唯一無二の形式を確立。 通常の格闘漫画的バトルをパロディ・言語ギャグ・昭和文化ミームで徹底的に崩壊させ、 戦闘がハジケ合戦（ギャグ競技）に転化する構造を持つ。

作風・構成

・「ストーリー漫画的枠組み × ナンセンスギャグ」の融合。
・章構成はシリアス風、内容は完全に狂気。
・各話にオチがない、シーン転換が唐突など、文法破壊を笑いの武器にする。
・暴力・流血・理不尽を“ギャグ”として処理する過剰な勢いが最大の魅力。

タイトルは当初「ハナゲーボ・ボーボボ」案だったが、 作者の「“ボボボーボ”も付けて欲しい」という主張により現在の形へ。

構成と展開

・第1部：マルハーゲ帝国編（2001〜2005） ・第2部：『真説ボボボーボ・ボーボボ』（2006〜2007） 　→ 話数表記は「奥義」→「真説」に変更し、1話・1巻から再スタート。

パロディ元には『ドラゴンボール』『キン肉マン』『北斗の拳』『ジョジョ』『男塾』など 80〜90年代少年文化が多く引用され、ゲーム・プロレス・りぼん系まで横断的。

代表キャラクター

・ボボボーボ・ボーボボ：主人公。鼻毛真拳伝承者。正義と理不尽を同時に体現する男。
・ビュティ：ピンク髪の常識人ヒロイン。ツッコミ担当。
・首領パッチ：太陽型ハジケ生命体。伝説のハジケリスト。
・ヘッポコ丸：オナラ真拳使いの青年。ツンデレ＋ツッコミ枠。
・ところ天の助：元毛狩り隊。プルプル真拳使いの寒天系生命体。
→ この5人に他4名を加えた“9極戦士”がメインチーム。

舞台設定

未来と現代が混在するパラレル地球。 Cブロック基地にはレンタルビデオ店があり、乾電池や歯磨き粉が人格を持つ。 「非現実の中にリアルな職場ストレスを抱えた世界」として描かれる。

特徴的モチーフ

・ハジケ（行動的ギャグ）＝精神エネルギー源。
・真拳（毛を媒介にした武術）＝物理的バトルのパロディ。
・融合・変身＝ギャグの極限形。

パロディ・文化的影響

・『ドラゴンボール』を丸ごとパロディ（鳥山明公認）。
・『遊☆戯☆王』とのコラボ回あり。
・『DEATH NOTE』『こち亀』など他ジャンプ作にも逆引用・共作的登場。
・芸人（陣内智則、タカアンドトシなど）がネタに使用。
・進研ゼミ4年生特集インタビュー掲載（2004年度）。

派生作品

・『真説ボボボーボ・ボーボボ』：第2部（2006年〜）。
・『ふわり!どんぱっち』（2011〜／最強ジャンプ連載）
・『ほんのり!どんぱっち』（ジャンプ＋移籍後）。

総評

ギャグで殴り、ギャグで救う――。 『ボーボボ』は週刊少年ジャンプ黄金期に現れた「構造崩壊型ギャグ漫画の金字塔」。
理性を捨てた読者だけが、真のハジケを理解できる。

ユーザーの声

> 「ジャンプの狂気を極めた最終到達点」 > 「ギャグ漫画なのに“戦闘論”が成立している異常さ」 > 「作者の脳内を覗いたような読後感」 > 「“笑いの物理法則”を一度リセットしてくれる作品」

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