カカ [トリコ]

①所属・基礎データ
種族：レッドニトロ／称号：味仙人・銀のシェフ。
外見：長い睫毛と整った顔立ちを持つ中性的な美貌のニトロで、味仙人の中では最も若々しい容姿。
性格：理屈っぽく、事象を順序立てて説明する癖がある。
口調は冷静だが、内には情熱と知性を併せ持ち、料理・生命・宇宙の理を理解している。
一龍とは旧知の仲で、彼から「カカ」という名を授かり、名と感情を通して“心を持つ存在”として覚醒した。

②主要エピソード
かつてブルーニトロと共に地球の“調理”に従事していたが、彼らの真の目的を知って離反。
その後一龍に匿われ、味仙人の一人として生きることとなる。
メロウコーラ編では、グルメピラミッドで乾眠中のところ、小松がメルク包丁で水をかけたことにより覚醒。
体力が回復しきっていなかったため、トリコたちと接触せずにその場を去った。
（この時に登場した“カカ”は実際にはブルーニトロが擬態した偽者であり、真のカカ本人ではない。）
ペア編では、ペアを飲んで“裏の世界”を視認できるようになったトリコの前に霊体として出現。
ニトロの正体やアカシアのフルコースの真実を語り、彼に世界の仕組みを伝える。
しかし直後、ジョアに宿るグルメ細胞の攻撃を受け胸を貫かれ、魂の厨房へと連れ去られてしまう。
アナザ編では魂の世界で再登場し、小松の前に現れてアナザ調理をサポート。
“魂の料理人”として、現世と冥界を繋ぐ役割を果たした。

③能力・人物像
・銀のシェフ：味仙人の中でも理論構築と精神調理に長けた存在。
・知識体系：ニトロ、ブルーニトロ、アカシア、裏の世界に関する深い知識を持つ。
・精神的成熟：己の過去の過ちを悔い、他者に真実を伝える使命感を帯びている。
・霊体化：死後も食霊として現世と関わり、魂の調理を行うことができる。

④総評
カカは『トリコ』における“理性と贖罪”の象徴ともいえる存在であり、
ブルーニトロの陰謀を暴き、トリコたちに世界の真実を伝える語り部的役割を担った。
彼の言葉と行動は、物語後半のテーマである「生命と食の循環」「裏の世界の理」を理解する上での中核となっており、
味仙人の中でも最も哲学的な位置にあるキャラクターといえる。