エルストリ（預言者） [ケントゥリア ]

概要

作品名：ケントゥリア（Jump＋連載／著：暗森透）
所属：王国直属・予言官
年齢：80歳以上（外見は若年）
異能：〈未来視〉— 映像・文字・音などの形で未来の情報を得る
異能の性質：発動は強制かつランダム／本人の意思では制御不可
外見的特徴：発動時、片目に染み状の紋様が浮かぶ（ユリアンと類似）

人物像と立場

王国の予言者として幾度も災厄を回避し、王国を救ってきた実績を持つ。
その功績により王・至高き君から絶大な信頼を得ており、彼の言葉は国政に影響を及ぼすほどの権威を持つ。

一方でその地位ゆえに傲慢さも見え隠れし、兵士や貴族の一部からは疎まれている。
忠誠心は王その人にのみ向けられており、王子アルコスや王女ラクリマといった王族の子息たちを軽視している。

異能と未来視

・異能〈未来視〉は、未来の断片を“音・映像・文字”として受け取る能力。
・発動条件は不明で、本人が望まぬ時に視界へ情報が流れ込むため、精神的な負担が大きい。
・視た未来は「確定した事象」であると本人は認識しているが、異能による干渉で結果を変えられると主張している。

そのため、王や国を守るために予言を“回避”しようと暴走する場面も多い。
結果的に彼の行動が予言の成就を早めている可能性があり、作中でも「滅びを呼ぶ預言者」と皮肉されている。

作中での行動

王国滅亡の予言を得て以降、その回避に執念を燃やす。
ユリアンとディアナの存在を“破滅の因子”と断じ、彼らを排除しようとするが、逆に憎悪を煽る行動ばかりを取る。
特にアンヴァルが死んだ後、報告を口実にユリアンへ侮辱的な言葉を浴びせ、逆上したユリアンに殺されかける場面もある。

この事件を境に、エルストリは「運命を見誤った老預言者」として読者からも議論の的となった。

性格と思想

・王国至上主義であり、王への忠誠を絶対視する狂信者。
・合理主義者を自称するが、感情や恐怖に駆られた行動が多い。
・未来視の副作用として、常に断片的な未来像に怯え、偏執的になっている。

彼の存在は、〈異能〉が人を救うと同時に狂わせるというテーマを体現している。

物語上の位置づけ

エルストリは“未来の告知者”でありながら“破滅の導き手”でもある。
王国を守ろうとするその執念が、結果的に滅びを呼ぶ皮肉な存在。
彼の予言と行動は、ユリアンとディアナの運命を加速させる主要因となっている。

ユーザーの声

> 未来を救おうとして破滅を呼ぶ、最も人間らしい愚者。
> 「忠義と狂気の境界」を描くキャラとして印象深い。
> 見るたびに老いと焦燥が滲む、“若い姿の老人”という造形が不気味で美しい。

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