ケントゥリア

『ケントゥリア』は、暗森透によるダークファンタジーで、少年ジャンプ＋にて2024年4月8日から月曜更新で連載中。元奴隷の少年ユリアンが〈海〉と契約し、赤子ディアナを守りながら“王”“予言”“異能”の因果に挑む物語。

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所属・基礎データ

作品名：ケントゥリア（Kenturia）
作者：暗森透／掲載：少年ジャンプ＋（2024年4月8日～・月曜更新）
既刊：単行本4巻（現時点）
ジャンル：ダークファンタジー／群像劇／異能×予言
主要舞台：王国（至高き君）／森と海の“力”の地平／辺境の村・B.W相当なし
主要人物：ユリアン／ディアナ／アンヴァル／ティティ／アルコス／ラクリマ／エルストリ／ルーカス／至高き君／〈海〉
受賞・話題：「次にくるマンガ大賞2024」Web部門7位／「同2025」Web部門2位（殿堂入り）

主要エピソード

・奴隷船の契約：自由を求め密航したユリアンは、保険金殺しの惨劇で絶体絶命に。妊婦ミラの自己犠牲を代価に〈海〉と契約し、“100人分の力と命のストック”を得て生還。ミラの娘ディアナを守る誓いを立てる。

・辺境の邂逅：英雄兵士アンヴァルと保護児ティティに救われる。ディアナ抹殺の王命を前に、アンヴァルは村人を守りユリアンらを逃がす決断を選び、王子アルコスにより処刑される。村は総出で弔い。

・王国と予言：王国の予言者エルストリは“王を殺す者は森に現れる”と示し、ディアナ排除に暴走。忠誠は王一人にのみ向き、その行動が破滅を早めていると指摘される。

・水王との死闘：享楽と合理を両立する王子アルコス（天弓の一角）は“水（体内水含む）”を支配。ユリアンを一度は殺すが、彼の“命のストック”で復活され、海の領域戦で逆転・アルコスは死亡。

・第三王女ラクリマ：体液化の異能で体積を可変。王族内では弱者扱いも、刺客を退けユリアンを追い詰める実力を示す。兄の虐待に歪んだ情を抱くが、交流を経てユリアンとディアナに心を開きつつある。

・無貌の黒騎士：流れの元傭兵ルーカスは“拒絶の盾”と“黒槍”の二異能を持つ稀有者。正体は至高き君の庶子で王宮の黒騎士。甲冑不脱・不干渉を条件に幽鬼のように生かされてきた。

・6年後の姿：ディアナは年齢以上に成熟した外見・精神を示し、ユリアンを兄のように慕う。ティティは美しく成長し、ユリアンへの好意が仄見える。

能力・役割（異能体系）

定義：人智を超える超常の力。
獲得経路：①超越存在との契約（例：ユリアン／至高き君）②王家血統の継承（例：アルコス／ラクリマ）
加護：異能とは別系譜の“神との契約”による力で、特定環境下のみ発動。希少。

・ユリアン：異能＝“百人力”（100人分の身体能力＋命のストック）／加護＝“海の加護”。
・アルコス：通称“水王（ハイドロアルコス）”。自然水・体内水を自在操作。天弓（国家最強層）の一員。
・ラクリマ：体液化＋吸水による体積変化。弱者扱いに反し、戦闘応用性が高い。
・エルストリ：未来視（映像・文字・音）。強制・ランダム発現／発動時、片目に紋様。
・ルーカス：拒絶の盾（指定対象の通過拒否）／黒槍の生成。二異能持ちという稀少例。
・至高き君：長命の王。かつて神と契約して異能を得たとされ、王家に異能が連なる。
・〈海〉：タコ脚と眼の塊のような超越存在。愛と魂を代価に力を授与。人間心理の理解は不完全だが、書き下ろしでは不手際の“アフターフォロー”も示す。

評価・テーマ

・“愛と代価”“秩序と暴力”“王と民の倫理”を、契約と血統の力学で描く。
・敵対者の正義性（アルコス）や、忠誠の暴走（エルストリ）など一面的でない価値観配置が特徴。
・受賞歴に裏打ちされた話題性と、重厚な設定×感情の駆動力が支持を拡大。

ユーザーの声

> 1話からの“海の契約”が胸を抉る。倫理と代償の描き方が鋭い。
> アルコスの正論×狂気、ラクリマの善性がぶつかる中庸の描写が巧い。
> 異能と加護の二層設計が、戦闘とドラマの両輪として効いている。