魔虚羅（まこら） [呪術廻戦]

概要

CV：中務貴幸
分類：十種影法術の式神／破壊特化の最終兵器〔作中描写〕
所属・系譜：禪院家相伝術式「十種影法術」によってのみ召喚可能
調伏難度：歴代術者全員が失敗（調伏達成者ゼロ）〔確定〕
特徴：あらゆる事象への適応／反則級のフィジカルと再生能力
想定運用：自爆用の「敵ごと自分をも屠る」切り札的式神

基礎解説と外見

・禪院家相伝「十種影法術」の一体でありながら、歴代術者の誰一人として調伏できなかった最強の式神。
・筋肉質な人型で猫背気味、身長は術者・伏黒の2倍以上（約3～4m）とされる巨体。
・顔面の目に当たる部分には左右2対の翼、背には八握剣の紋章パーツ、右手に剣を備える異形のシルエット。
・アニメ版では繭のような殻から出現する演出が加わり、「封じられていた災厄」が解き放たれるイメージが強調されている。

召喚・調伏ルール

・他の式神と違い、手の影絵ではなく「右腕の内側に左拳を押し当てる＋祓詞『布瑠部由良由良（ふるべゆらゆら）』の詠唱」で召喚。
・十種影法術の調伏ルールとして、「術者の力量に関係なくいつでも調伏の儀を開始できる」「調伏参加者に自分以外を複数指定可能」という性質を持つ。
・この性質を利用し、「敵を調伏参加者に巻き込んで自分ごと魔虚羅に殺させる」自爆技としても機能する。
・つまり、術者の命と引き換えに“どんな相手でも屠れる”切り札であり、伏黒はこの脱出口に甘んじて本気の試行錯誤から逃げていた面も示唆されている。

渋谷事変での初実戦

・渋谷事変で伏黒が重面春太に奇襲され重傷を負った際、彼を道連れにする形でついに魔虚羅を召喚。
・（元々重傷とはいえ）伏黒を一撃で倒し、重面も殺そうとするが、そこに両面宿儺が介入。
・宿儺と魔虚羅は渋谷を壊滅させかねない激戦を繰り広げ、宿儺の領域展開「伏魔御廚子」と「竈」「開」を組み合わせた最終奥義によってようやく撃破。
・この時点で調伏の儀は白紙に戻され、魔虚羅は伏黒の手札にはならなかった。

基本性能と戦闘力

・かつて江戸時代頃、六眼＆無下限呪術を持つ当時の五条家当主の死因となった存在とされる。
・ただし当時の禪院家当主も魔虚羅を調伏できず自爆技として使用したため、五条家当主と相討ちになっている。
・このことから、「魔虚羅を自爆運用した禪院当主」「虚式『茈』を使えなかった古い五条当主」という構図が示される（無量空処の有無は不明）。
・受肉し指15本分の力を取り戻した宿儺に対して攻撃を命中させ、ただのパンチで約400m以上吹き飛ばし即追撃できるフィジカルを誇る。
・漏瑚（指8～9本相当）ですら一度も触れられなかった宿儺に“殴り合いが成立する”という事実が、その異常さを物語っている。
・基本は格闘・白兵戦主体だが、その怪物的身体能力と後述の適応能力により、戦闘中に攻撃手段そのものが増えていく。

退魔の剣（八握剣）

・右腕に備わる対呪霊特化の剣で、反転術式と同質の「正のエネルギー」を纏う。
・宿儺が「自分が呪霊だったら一撃で消し飛んでいた」と評するほどの対呪霊火力を持つ。
・また、正のエネルギーの通りが悪い相手には呪力（負のエネルギー）へ切り替えることも可能で、攻撃属性を状況に応じて変更できる柔軟性を持つ。

能力の核：あらゆる事象への適応

・「布留の言と法陣は完全な循環と調和を意味する」とされ、魔虚羅最大の反則要素がこの“適応”能力。
・一度受けた攻撃・阻まれた防御に対し耐性を獲得し、相手の状態や性質に合わせてより有効な攻撃・防御手段を自動的に編み出す。
・攻撃を受けると背中の法陣が1/8回転し、そのタイミングで
　— その攻撃への適応が進む
　— それまで受けていたダメージが全回復する
　という二重の効果を発揮する。

・複雑な術式ほど適応には複数回の回転を要するが、接触を重ねることで適応完了までの時間を短縮可能。
・適応は段階的に進行するため、完全適応前でも攻撃を軽減できる。
・さらに、一度適応が完了した後も進行し続け、時間経過とともにより効率的・多彩・強力な対処法へとアップデートされる。

適応の具体例・アニメでの補強描写

・作中では、正のエネルギーの通りが悪い宿儺相手に、退魔の剣の呪力属性を切り替えつつ立ち回りを変化。
・宿儺の不可視かつ高速度の斬撃「解」を見切って弾くなど、視覚・反応速度面でも適応が進行している。
・適応対象が「技」ではなく「斬撃という攻撃方法」だったため、初見の「捌」もほぼ通じない結果となった。
・アニメ版では戦場そのものへの適応が描写され、
　— 貯水槽に沈められた際には鰓を生やして水中適応
　— 化学薬品に顔を突っ込まれても劇物に適応
　— 大量の車を括り付けられても重量に適応しビルのような巨体へ変化
　— 粉々にされても即座に再生
　など、“環境・状態”にも適応し続ける異次元のしぶとさを見せた。

間接適応と調伏者とのリンク

・魔虚羅本体が攻撃を受けずとも、調伏者（あるいは術者と繋がりのある人物）の頭上に法陣のみを部分顕現させて攻撃を肩代わりさせることが可能。
・この場合も適応するのは魔虚羅側であり、ダメージと適応プロセスだけを他者に肩代わりさせる構造になっている。

攻略難度と“無理ゲー”性

・魔虚羅戦の最適解は「初見の技で、適応が完了する前に屠る」以外に存在しないと総括される。
・攻撃の威力が極端に高ければ攻撃手段が少なくてもよいが、肉弾戦特化の虎杖ボディを操る指15本宿儺とほぼ渡り合う魔虚羅に“一撃必殺”を通せる技は限られる。
・威力の低い攻撃を刻んでも適応条件的に意味がなく、倒し損ねれば回復され、その技ではほぼ攻略不可能になる。
・しかも術者が魔虚羅を使役するには、「他の九種の式神と呪具を駆使して一人で魔虚羅を倒す」という条件が必要とされる。
・十種影法術自体が多彩な攻撃手段と呪具携行性を備えた強力な術式であり、魔虚羅攻略ルートも理屈上は用意されていると考えられるが、実情はほぼ無理ゲー。
・ファンからは「そもそも魔虚羅を単騎で倒せるなら、その術者は魔虚羅を使わなくても大体の敵に勝てる」「調伏前提ではなく“自爆用縛り”で盛りに盛った式神」とまで評される。
・作中で1対1なら確実に勝てると断言できるのは五条悟か両面宿儺くらいであり、ようやく“対等な土俵に立てる”レベルとされる。

弱点・ほころび

・適応した術式を無効化するということは、その術式のメリットも受けられないという裏返しでもある。
・作中では「蒼」に適応した結果、その引力を自身に利用できなくなり、高速移動した五条に先回りを許すなど、運用上の隙も生じている。
・また、魔虚羅が破壊されると十種影法術自体が機能を失うという致命的な弱点も抱えており、“最終兵器の喪失＝術式の破綻”という大きなリスクを伴う。

ユーザーの声

> 「最強の後出しじゃんけん」という一言に、式神という枠を超えた理不尽さが全部詰まってて好き。
> 宿儺戦の“適応が進んでいく恐怖”演出が、バトル漫画のボス戦そのものの緊張感で震えた。
> どう見ても自爆用の設計なのに、それでも使うしかない伏黒の追い詰められ方がエグい。

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