十種影法術 [呪術廻戦]

概要

使用者：伏黒恵／影法術呪霊／両面宿儺（死滅回游以降）
系譜：呪術界御三家・禪院家相伝の生得術式〔確定〕
性質：式神使役／影操作／呪具収納・展開
起源モチーフ：「十種神宝」に由来すると考えられる〔推察〕
特徴：十種の式神を状況に応じて使い分ける汎用性と拡張性
最大のリスク：式神の完全破壊＝再顕現不可／魔虚羅破壊時は術式自体の機能喪失

術式情報と基本性能

・自身の影を媒介に、動物を模した手影絵から十種類の式神を顕現させる。
・各式神には「十種神宝」に対応した紋様が刻まれており、攻撃・陽動・索敵・支援と役割が明確に分かれている。
・十種影法術の最大の強みは、「一人で攻撃・撹乱・索敵・支援をほぼ完結できる」汎用性の高さ。
・式神一体一体が並の式神を上回る性能を持ち、多彩な手札を状況に合わせて切り替えられる。
・式神は完全に破壊されると二度と顕現できず、術者が重傷を負うと顕現は解除されるというデメリットも大きい。
・同時顕現は基本「2種類」までだが、一度に同じ式神を2体出すことは不可（例外あり）。
・呪霊操術ほど手数は多くないが、式神の汎用性・応用性が非常に高く、宿儺からも異様なほど興味を惹かれている。
・御三家相伝ゆえ術式の“取説”が比較的整備されているのも強みだが、作中の伏黒はまだ活かしきれず、宿儺から「宝の持ち腐れ」と評されている。

影の応用：収納・移動・自滅リスク

・影を媒介とする特性を利用し、自身の影に呪具を収納して持ち運ぶ、他者の影の中に侵入するといった応用が可能。
・一方で、式神の組み合わせや同時顕現によっては途方もない呪力を消費したり、影に収納した物体の質量を術者自身が負う必要があるなど、自滅に繋がりかねないリスクも抱える。

調伏の儀とルール

・術者が最初に使役できるのは「玉犬」二匹のみ。他の式神は術者が直接倒して調伏しなければ使役できない。

調伏の主なルール：
・調伏は基本「術者本人のみ」で行う必要があり、複数人で儀式を行っても式神を倒せば調伏できるわけではない。
・「調伏するため」であれば、十種の式神をすべて顕現可能。
・調伏は術者が式神を倒すか、術者が死亡するまで終了しない。
・儀式開始時に居合わせなかった第三者が式神を倒すと、調伏の儀はリセットされ“なかったこと”になる。
・他の参加者がいる状況で術者が致命傷を負うと、儀式終了まで術者は仮死状態に移行する（他参加者が先に重傷を負った場合の挙動は不明）。

・術者は任意で敵を調伏の儀に巻き込むことが可能であり、「最強の式神」の調伏儀式に敵を巻き込み自分もろとも屠らせる“奥の手”としても運用できる。
・仮死状態の参加者は、反転術式などで応急処置を施したあと第三者が式神を破壊すれば、儀式キャンセルによって死亡を免れられる。

式神一覧

玉犬（ぎょくけん）
・術者が最初に使役可能な二頭一対の犬の式神。二匹で一枠扱い。
・爪と牙による攻撃力と嗅覚による探知・呪力感知能力を持つバランス型。
・影絵が共通なため2匹同時顕現も可能で、虎杖たちには本物の犬のように可愛がられていた。
・玉犬・白：額に「道反玉」、玉犬・黒：額に「死反玉」の紋様。

鵺（ぬえ）
・髑髏の仮面をつけた怪鳥の式神。紋様は不明。
・人一人を乗せて飛行できるが長距離は不向き。
・電撃を纏った体当たり攻撃が可能で、対象との間に出すことで防壁としても使用できる。

大蛇（オロチ）
・巨大な白い蛇の式神。頭部に「生玉」の紋様。
・敵の足元から片手で召喚でき、不意打ち・奇襲に適する。

蝦蟇（がま）
・巨大なカエルの式神。腹部に「沖津鏡」の紋様。
・攻撃力は低いが、長い舌での攻撃・拘束、味方の救助や移動補助に秀でる。

満象（ばんしょう）
・仔象ほどのサイズの象の式神。額に「辺津鏡」の紋様。
・鼻からの大量の水による攻撃や巨体による質量攻撃が可能だが、呪力消費が激しく機動力の高い相手は苦手。

脱兎（だっと）
・白い兎の群体の式神。一体だけ腹部に「品々物之比礼」の紋様を持ち、その個体が破壊されると全滅する。
・攻撃力はほぼないが、大量顕現による陽動・目くらまし・攪乱に特化。

円鹿（まどか）
・人の数倍の体躯と四つ目を持つ鹿の式神。左首筋に「足玉」の紋様。
・行動範囲に反転術式が張り巡らされ、術者の治癒や他者の呪力・術式効果の中和（無効化）も可能。

貫牛（かんぎゅう）
・巨大な黒い牛の式神。額に「蜂比礼」の紋様。
・直線突進のみだが、距離を取るほど威力が増す特性を持つ。

虎葬（こそう）
・名前以外の情報は一切不明。作中では、他の式神に継承された状態での顕現が初登場。
・名前から虎の式神と推察されるが、詳細は不明のまま。

八握剣異戒神将魔虚羅（やつかのつるぎ いかいしんしょう まこら）
・歴代十種影法術師で誰一人調伏できなかった最強の式神。十種影法術使いの「奥の手」。
・両手をファイティングポーズのように突き出し、「布瑠部由良由良」の祓詞を唱えることで顕現。
・詳細は別項「魔虚羅」を参照。

拡張術式・合体式神

玉犬・渾（こん）
・破壊された玉犬・白の術式と呪力を黒へ継承させて誕生した拡張式神。額に両方の紋様が刻まれている。
・目と牙を剥いた凶暴な顔つきで、背中の毛が逆立つ人狼めいた外見。
・特級呪霊・花御に傷をつける爪と、伏黒を抱えたまま高速移動する機動力を持つ。
・全ステータスが高くバランスも良いため、伏黒のメインウェポンとして重宝されている。

不知井底（せいていしらず）「蝦蟇＋鵺」
・通常の蝦蟇より小柄で翼が生えた合体式神。
・単体の鵺・蝦蟇より戦闘力は低いが、複数体同時顕現が可能で破壊されても再顕現できる。
・撹乱や援護向きで、伏黒は通常の蝦蟇よりこちらを多用。
・蝦蟇か鵺のどちらかが破壊されると顕現不可となる。

嵌合獣・顎吐（かんごうじゅう・あぎと）「鵺＋渾（＋虎葬・円鹿・大蛇継承）」
・『虎葬・円鹿・大蛇を継承した鵺』と五条に評された複合式神。
・開いた手を組んだ掌印で顕現し、魔虚羅と同程度の人型ながら女性的なシルエットを持つ。
・鋭い爪による近接格闘を軸に、鵺の電撃、円鹿の反転術式など各式神の技も使用可能。
・魔虚羅同様、攻略には“一撃での破壊”が求められるほどの強度を持つ。

領域展開「嵌合暗翳庭」

・伏黒が「起首雷同」戦で不完全ながら会得した領域展開。
・現段階では呪力量・成長度の問題から「周囲一帯を影の沼に変える」程度に留まり、閉じ込め効果を持たない未完成形。
・領域の押し合いにも弱く、他領域の上書きは不可能というデメリットも明示されている。
・領域内では伏黒の身体が影と同化し、どんな攻撃を受けても死なない状態になる。
・同一の式神を同時に複数体、領域内のどこからでも顕現可能であり、
　— 鵺を2体顕現して多方向から攻撃
　— 群れで顕現した蝦蟇に敵を掴ませて拘束
　など、“数と位置”で押す戦い方が可能となる。

ユーザーの声

> 一人用の「呪霊操術＋影の倉庫」みたいな万能パッケージ感が最高。
> 宝の持ち腐れ扱いされる伏黒の未完成さも含めて、伸びしろの塊な術式だと思う。
> 魔虚羅まで含めると“自爆縛りで性能を盛った御三家のロマン砲”って感じでめちゃくちゃ好き。

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