天与呪縛 [呪術廻戦]

【基本概念】 ・通常の“自分で自分に課す縛り”ではなく、**生まれつきセットで背負わされている縛り** ・本人に選択権はなく、**後天的に解除もできない**（メカ丸の例から、あとで失ったものを取り戻しても「得たリターンが全消失」というわけではない） ・この作品世界では、**一定数の呪術師が天与呪縛持ちとして誕生する** 多くは > 何かを欠いた状態で生まれる代わりに、強大な呪力や術式性能を得る というパターンだが、呪力を捨ててフィジカルを爆上げしたタイプなど、内容は様々。

【フィジカルギフテッド】 天与呪縛の一種で、 > 呪力を（ほぼ／完全に）捨てる代わりに、超常レベルの身体能力と五感を得る タイプの総称。 ・九十九由基いわく、 　- 真希のように「一般人程度の呪力しか持たない」例はいくつか前例あり 　- 伏黒甚爾のように「呪力完全ゼロ」は確認されている限り初 ・九十九は「全人類の呪力脱却＝新人類」と考えており、 　呪力ゼロの甚爾を“先取りした存在”として強く興味を示す（が、研究はフラれる）

【縛りの性質と応用】 ・天与呪縛も**呪術的な縛り**であるため、 　生得術式と同様に「能力開示」を行うことで性能を底上げできる。 ・伏黒甚爾の例から、 　- 自分の天与呪縛による能力 　- さらに、自身の手札や行動・目論見の開示 なども“開示”として縛りにカウントされる様子。 ・非術師（元々ほぼ呪力を持たず呪術界と無縁の一般人）は、 　**天与呪縛の対象外** 　（差し出したと見なされるものも、呪術的なリターンも存在しないため） ・双子のように**魂のつながりが強い存在は「一人」としてカウント**され、 　片側だけが障害や呪力ゼロを背負っていても、もう片側が呪力を持つ場合、 　その家系の天与呪縛による“特典”は**半減**する。 　→ 真希のケースで問題になるポイント。

【主な該当者】 ■ 究極メカ丸（与幸吉） ・生まれつき 　- 右腕と膝から下の肉体欠損 　- 腰から下の感覚喪失 　- 全身の毛穴に常時針を刺されたような激痛 　- 月光だけで肌が焼けるほどの脆さ 　という苛烈な肉体ペナルティを背負う。 ・代償として、 　- 日本全土に及ぶ術式射程 　- 実力以上の呪力出力 　といった規格外のスペックを獲得。 ・本人はこの呪縛を心底疎み、「呪術を差し出してでも肉体が戻るなら喜んでそうする」と語る。
■ 伏黒甚爾（ふしぐろ とうじ） ― フィジカルギフテッド（完全版） ・**呪力を完全に持たない**代わりに、 　- 異常な身体能力 　- 呪霊をも感知できるほど鋭くなった感覚器官 　- 呪霊を“腹に入れる”レベルの呪い耐性 　を得た男。 ・九十九由基から「確認される限り初の呪力ゼロ」「超人」と評される。 ・通称「天与の暴君」。 　呪術的要素を完全に切り捨てた代わりに、純粋なフィジカルで呪術師界最上位に食い込む存在。
■ 禪院真希 ― フィジカルギフテッド（不完全版） ・一般人並みの呪力しか持たない代わりに、人間離れした身体能力を獲得。 ・ただし呪力が完全ゼロではないため、 　- 呪霊は肉眼では見えない 　- 甚爾ほどの身体強化・感覚強化には届かない ・九十九によれば、真希のようなケースが従来の“普通のフィジカルギフテッド”の典型。 ・しかし、彼女の場合は“双子”問題などにより天与呪縛が**不完全な状態で止まっていた**。 　物語中盤〜死滅回游期に禪院家で起きる事件を経て、その“未完の呪縛”がついに完成し、 　本来の天与呪縛としてのスペックを取り戻すことになる。

【まとめ】 ・天与呪縛は、 　> 「何か決定的なものを生まれつき差し出す代わりに、常識外の能力を得る」 　という、この世界の“才能”の極端な形。 ・中でもフィジカルギフテッドは、 　呪力そのものを削って生まれた「呪術の外側の怪物」であり、 　呪力基準のバランスを平然と踏み越える存在として、 　作品全体のパワーバランスやテーマ（呪力からの脱却）にも深く関わっている。