嘉納 [東京グール]
嘉納明博（かのうあきひろ／通称：嘉納教授）は『東京喰種』『東京喰種:re』に登場する、半喰種研究の第一人者であり、数々の悲劇を生んだマッドサイエンティストである。
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概要
CV：乃村健次
本名：嘉納明博（かのう あきひろ）
所属：嘉納総合病院（表向き）／元CCG解剖医
職業：医師・教授・研究者
初登場：『東京喰種』第1部（20区編）
人物像
嘉納総合病院の医師として登場する初老の男性。穏やかな態度と冷静な語り口の裏に、人間の倫理を完全に逸脱した科学的探究心を秘めている。
20区の鉄骨落下事故で瀕死となったカネキ研にリゼ・カミシロの臓器を移植し、彼を“世界初の成功した半喰種”へと変貌させた張本人。
彼のこの行為が物語全体の発端となり、多くの喰種・人間双方の運命を狂わせることになる。
経歴と研究
・**元CCG解剖医**として活動しており、喰種の生体構造や赫包の仕組みを独自に解析していた。
・CCGを離脱後、嘉納総合病院を拠点にリゼの赫包を利用した非合法実験を行い、半喰種の創造に没頭。
・カネキ研、クロ（安久黒奈）・シロ（安久白奈）の姉妹を半喰種化した張本人でもある。
・ただし彼の“父親的存在”というのは表面的なもので、愛情は皆無。シロの負傷後は彼女を見捨てている。
『東京喰種:re』での動向
梟討伐戦後、CCGに回収された喰種捜査官たちを素材として、芳村功善の赫包を利用し半喰種化実験を実施。
その結果生まれたのが「オウル」と「フロッピー」であり、カネキを“最高傑作”として称賛している。
この発言がオウル（滝澤政道）の嫉妬と狂気を生み、物語のさらなる悲劇を誘発した。
流島編ではアオギリの樹の一員として活動し、捜査官の死体を使って半喰種化実験を繰り返す。
この際にクロと再会し、彼の狂気的な思想と「命を素材としてしか見ない姿勢」が再び強調された。
旧多との協力と最期
後に旧多二福と手を組み、彼の“竜”計画に協力。
「喰種の再生力を医療に応用する」という嘉納の原初の目的が、旧多の思想と融合し、巨大災厄“竜”を生む結果となった。
旧多の策略によりカネキが“竜”へと変貌した後、小倉による調査で嘉納の過去が明かされる。
幼少期は母親思いの活発な少年であったが、母を病で失ったことを機に医学を志し、喰種の再生力を「人を救う鍵」と信じ研究を始める。
しかしその異端的な理論は受け入れられず、研究のために倫理を捨てることを選んだ。
最期は、母の墓を訪れ報告をしている最中にクロと再会。
彼女から「死をもって償え」と告げられるが、「償いには後悔がない」と拒絶。
最終的には謝罪の言葉を残し、自ら拳銃で命を絶った。
思想と性格
嘉納の根底にあるのは「人間を超えた生命への執着」と「科学による救済」という矛盾した信念。
倫理よりも好奇心を優先し、失敗作を「素材」と呼ぶなど、人命を実験の道具として扱う冷徹な性格。
一方で、母の死が彼の原罪であり、歪んだ理想の起点でもあることが物語終盤で示される。
代表的な創造物
・**金木研**：世界初の安定した半喰種。嘉納の“最高傑作”。
・**安久姉妹（クロ＆シロ）**：カネキ以前の試験体。人格崩壊を伴う副作用が残る。
・**オウル（滝澤政道）／フロッピー**：梟討伐戦後の実験体。戦闘能力は高いが精神崩壊。
ユーザーの声
> 彼がいなければ『東京喰種』は始まらなかった。
> 「科学のためなら何を犠牲にしてもいい」という狂気が、悲劇の象徴として強烈に残る。
