何をするだァーッ
「何をするだァーッ」 <br> このフレーズは、荒木飛呂彦による漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第1部「ファントムブラッド」第1話に登場する、<br> 主人公ジョナサン・ジョースターのセリフである。<br><br> ジョナサンの愛犬・ダニーが、ジョナサンのライバルであるディオ・ブランドーに理不尽に蹴り飛ばされる。<br> それを目撃したジョナサンは激しい怒りを露わにし、<br> 「なっ！ なにをするんだァーッ ゆるさんッ！」と叫ぶ。<br><br> しかし単行本化にあたり、雑誌掲載時の写植を直す過程で誤って<br> 「なっ！ 何をするだァーッ ゆるさんッ！」と修正されてしまう。<br><br> この誤植は長年修正されずに残り続けたという有名な誤植。
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誤植が生んだリズム
「なにをするんだァーッ」から「何をするだァーッ」に変わったことで、
文法的には不自然だが、独特のテンポと語感の面白さが加わった。
この妙な響きが、逆に読者の記憶に刻まれる要因となった。
誤植の放置という美学
荒木飛呂彦自身が誤植の修正を好まず、そのまま刊行され続けたため、
作品の“奇妙さ”の一部として受容される。
これは「誤り」を逆に作品世界の特徴へと転化するジョジョらしい現象である。
物語の象徴性
第1話の犬・ダニーを巡る衝突は、ジョナサンとディオの因縁の幕開けを象徴する重要シーン。
そこで生まれた誤植フレーズが「伝説」として残ったことは、
ジョジョ全体における“始まりの奇妙さ”をも体現している。
ネット文化での拡散
「何をするだァーッ」はネット掲示板やSNSで“意味不明な怒り”を表す定型句として流用され、
パロディやコラージュのネタに多用された。
誤植であることを知らない層にも“ジョジョ的言い回し”として定着している。
