花御（はなみ） [呪術廻戦]

概要・立ち位置

・発生源：森への恐怖・畏怖
・等級：特級呪霊（未登録）
・思想：
　— 「地球は人間のいない“時間”を欲している」
　— 森・空・海を守るため、地球上からの“人類絶滅”を目指すエコ過激派。
・陣営：
　— 漏瑚・真人・陀艮ら自然由来の特級呪霊と行動を共にし、
　　　夏油（羂索）と協力体制を敷く中核メンバー。

外見

・筋骨隆々とした大柄な体格。
・白い肌に黒い紋様が枝葉のように走る“樹木モチーフ”のボディ。
・頭部は鉄兜＋頭蓋骨を合わせたような形で、眼窩から枝の角が2本伸びている。
・左肩には紅い花の蕾、左腕は黒く染まり、指先のみ白。
・左掌の中央には大きな穴。普段は左腕全体を布で覆い隠している。

性格・言語

・性格は温厚で、物腰柔らか。
　— 基本的に丁寧語で喋り、作者曰く「呪いの中で一番優しい」。
・「優しい人間がいることは植物たちも知っている」と語るなど、
　呪霊でありながら人間を“完全否定”はしていない思慮深さを持つ。
・ただし最終目標は「地球のための人類絶滅」であり、
　人間と地球の共存をあきらめた立場から行動している。

・独自の言語を持つ。
　— 漏瑚や真人にも音は聞き取れないが、「意味」だけが直接頭に流れ込んでくる。
　— 漏瑚・伏黒曰く、その感覚は「気持ち悪い」。

戦闘能力・耐久力

・未解放の左腕をあえて封じた状態でも、
　— 近接戦闘＋植物術式だけで一級術師クラスを圧倒。
・全身が非常に硬く、通常の呪具・呪術では傷一つ付けるのも困難。
・頭部の二本の枝は他より脆い「弱点」だが、破壊されてもすぐ再生する。
・作者曰く「超タフ」で、
　— 虎杖の黒閃5発
　— 東堂の呪力を乗せた「游雲」の直撃（弱点部位）
　を受けてもまだ戦闘続行できるほど。
　※このダメージは「漏瑚なら死んでいる」レベルと明言されている。

術式：植物の操作（名称不明）

・樹木をはじめとするあらゆる植物を、自在に具現化・操作する術式。
・2系統を使い分け：
　— その場に存在する植物に呪力を流し操作するタイプ。
— 自身の呪力から植物を一から具現化するタイプ。
・具現化した植物は出し入れ自由。
・その気になれば「一帯を花と樹木で覆い尽くす」「数十メートル級の樹を瞬時に生やす」ことも可能。
　ただし、本数と距離が増えるほど速度と精度は低下する。
・遠距離攻撃が主軸だが、近接格闘もかなり強く、
　気配を消すのも上手い“森の暗殺者”タイプ。

代表的な技

木の鞠
・球状の木を生成し、中から棘を射出して攻撃。
・自身が木の鞠に乗ることで、滞空・空中戦も可能。

美しき大地
・自身の足元、もしくは射出した植物の周囲に花畑を展開。
・花畑に触れた相手の戦意を削ぎ、気を緩ませる。
・自力解除は容易で催眠としては弱いが、
　戦闘中の“一瞬の隙”を強制的に生み出すのが主目的。
・作中では、不意打ちとはいえ五条悟にもきっちり効果を発揮した。

呪いの種子
・呪力を餌として成長する種子を敵に撃ち込む。
・対象が呪力で防御するほど、種子が肉体に深く根を張る性質を持つ。
　→「呪力防御が逆効果」になるトラップ技。
・相手は“素の肉体”で受けざるを得なくなり、防御手段を奪われる。

供花（くうか）
・左肩に生えた紅い花の名称で、中心部に“目玉”付き。
・左掌を地面に当て、周囲の植物の生命を供花に吸い上げ、呪力へ変換。
・蓄えた呪力は、供花から光線状に射出可能。
・花御自身の“燃費回復”には使えず、完全に「攻撃専用の大技」。
・植物の命を犠牲にする行為は花御自身の思想に反しており、
　「本当は使いたくなかった」と語るほどの切り札。
・東堂からも「とんでもない呪力出力」と評される、
　“生命を差し出す縛り”付きの高火力ビーム。

領域展開：朶頤光海（だいこうかい）

・花御の奥の手となる領域。名称は公式ファンブックで判明。
・内部風景：
　— 一面に色とりどりの花畑が広がり、
　— その中に螺旋状に伸びた木々が点々と立ち並ぶ幻想的な光景。
　— 澄み渡った青空の下、“地球が本来望む姿”を象徴するような世界。
・効果（ゲーム『ファンパレ』での描写含む）：
　— 領域展開と同時に「供花」から高火力光線を放つ。
　— 領域内の必中効果として、敵全体に「与ダメージ量ダウン」を付与。
　　　（＝花畑による“戦意を削ぐ効果”のシステム再現）
・本編では虎杖・東堂戦で発動寸前まで行くも、
　五条悟乱入により不発 → そのまま交流戦編ではお預け。

作中での主な動向

① 五条 vs 漏瑚 に乱入・救出
・漏瑚が五条悟に敗北しかけ、トドメ寸前のところで単身乱入。
・「美しき大地」による花畑で五条に一瞬の隙を作り、
　瀕死の漏瑚をギリギリで救出する。
・現代最強の術師がいる戦場に、一人で援護に飛び込む行動からも、
　仲間への情の深さが伺える。

② 姉妹校交流会襲撃
・帳で五条のみ侵入不可の結界を張らせ、高専を奇襲。
・真人に特級呪物（呪胎九相図など）の回収を任せ、
　自分は前線で呪術師たちを迎え撃つ。
・狗巻棘、禪院真希、伏黒恵、加茂憲紀ら実力者を相手に、
　ほぼ無傷で圧倒的優位を保ちながら暴れ回る。
・その後参戦した虎杖・東堂コンビとの激戦では、
　— 東堂の不義遊戯（ボイル＆スイッチ）による変則連携
　— 虎杖の連続黒閃
　に押され始めるも、耐久と技術で粘り、最後は領域展開に踏み切る。
・しかし、帳解除＆五条の「虚式『茈』」乱入によって半身を抉られ、撤退。

③ 渋谷事変での最期
・偽夏油による「五条封印作戦」に参加し、漏瑚・脹相と共に五条と対峙。
・三体がかり＋領域展延で“そこそこ善戦”するが、
　やはり力の差は圧倒的。
・不用意に領域展延を解いた隙を突かれ、
　顔の“枝”という弱点部位をぶっこ抜かれる致命打を受ける。
・そのまま無下限呪術によって押し潰され、花御は死亡。
　自然呪霊陣営では最初の脱落者となった。

所感・推しポイント

・「地球のために人間を滅ぼす」という、敵としては筋の通ったエコ思想。
・呪霊でありながら“優しさ”と“思慮深さ”を持ち、
　— 植物の命を削る技（供花）を嫌う
　— 呪霊仲間や自然を本気で案じる
　といった矛盾を抱えたキャラ付けが非常に魅力的。

・戦闘面では、
　— 超タフ＋高火力＋領域持ちのバランス型特級
　— 森に満ちたビジュアル・技演出の一貫性
　で、自然呪霊のコンセプトを最も丁寧に体現している存在と言える。

・「優しいけれど、人類にとってはどうしようもない天敵」という
　呪術廻戦らしい立ち位置のキャラで、
　交流戦〜渋谷事変の“自然サイド”を象徴する一体。

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