カナリア隊 [ダンジョン飯]

概要

初登場：コミックス7巻 第45話
正式名：迷宮調査隊（通称：カナリア／炭鉱のカナリア由来）
派遣元：西方エルフ（女王も「私のカナリア」と呼称）
任務：迷宮の調査・鎮圧（古代魔術絡みの事案対応）
構成：全員エルフ。班長（看守）1＋副長（看守）1に囚人2が付く小隊単位。複数小隊を投入
人事：看守＝名家・貴族の子弟（義務的派遣）／囚人＝古代魔術関与で極刑未満の受刑者（減刑と引換）
備考：専用船の船首像は“カナリア”でなくヒバリ

組織制度と編成

・看守枠：家格の高い家の次男次女や分家筋など“家の余剰人材”が回されがち。任務理解や士気に個人差が大きい。
・囚人枠：戦闘・探索・古代術など一芸に秀でる者を徴用。減刑・生還を動機に能力を発揮する設計。
・運用：看守が統制しつつ、実働の尖った部分は囚人の技能に依存。隊の質は編成ごとの当たり外れが大きい。

主な隊員（看守／幹部）

・ミスルン（本名：ケレンシル家のミスルン）／隊長／CV：内山昂輝
　片目の精鋭。対主（ダンジョンの主）戦術に通暁し、戦闘力は隊随一。生活面は無頓着で部下やカブルーが世話を焼く。極度の方向音痴。

・フラメラ（ソーン家のフラメラ）／副長
　漆黒肌の女性。出自ゆえの“次代の王”視を嫌い、みずから志願して配属された異例。危険任務から離隔配置されることも多い。魔術で浮遊させた刀剣を操る。リンシャを保護した過去あり。

・パッタドル（ヴァリ家のパッタドル）／看守／CV：伊瀬茉莉也
　妖精使役と結界術。生真面目で高圧的になりがちで囚人からの反発を買うが、任務への意気込みは強い。実戦は着任任務が初。

・エリケ／看守（元囚人）
　フード姿が多く成人年齢帯。ツッコミ役気質で場面ごとの印象が強い。

・ミルシリル（トール家のミルシリル）／前副長・“陰気なミルシリル”
　武闘派で人形使いの術も操る。短命種の孤児を引き取り育てており、カブルーもその一人。

・若手看守3名（片目隠れ／ベリーショート／モジャ〈仮〉）
　名門や没落貴族筋の子弟。連絡用妖精を帯同するが腹が据わらず有事に動揺、フラメラに叱責される場面も。

主な隊員（囚人）

・シスヒス・オフリ／CV：武田華
　褐色肌と白いタトゥー。スズラン杖で幻覚術を操る尋問・交渉役。罪状＝古代魔術の使用、殺人教唆、文書偽造、詐欺（終身刑）。

・リシオン／CV：岸尾だいすけ
　長おさげの半裸の男囚。変化術でワーウルフ化する切り込み役。飄々としつつ観察眼鋭い。罪状＝人体改変を含む古代魔術、殺人・傷害（終身刑）。

・フレキ／CV：篠原侑
　使い魔への意識転移で偵察を担う。粗暴だが憎めない性格で“ツッコミ”担当。薬物常用歴あり。罪状＝古代魔術品の所持・売買（懲役240年）。

・オッタ
　精霊術で壁を開く・地面を隆起させるなど地殻変動系。短命種の女性と交際し30歳を境に別れる独特の生き方。罪状＝古代魔術品の売買・使用、人身売買（刑期不詳）。

・ミーシル
　金髪ロングの女囚。フラメラへ熱視線を送る“百合”枠。群体使い魔の同調操作に参加。罪状＝古代魔術関係と詐欺（刑期不詳）。

・ヘルキ
　刺青と黒い手先、ポニーテール状の髪。現在は隊を離れミルシリルの元に身を寄せる。リンシャ“押収”時の奇行めいた気遣いが回想で描写。

任務と作中での動き（抜粋）

・第45話で複数小隊が初投入。以降、主の脅威管理や古代術絡みの案件で要所に介入。
・リンシャ保護や、ミスルン／ミルシリルの過去示唆など、島の歴史・エルフ統治の裏側を語る装置として機能。
・“看守の建前と囚人の実働”の緊張関係が、編成バランスや現場判断に影響を与える描写が多い。

用語・補足

・俗称「カナリア」：危険察知の喩から。女王も公的に使用し半ば公認化。
・専用船のフィギュアヘッド：カナリアではなくヒバリ。

余談・小ネタ

・英SFコメディ『宇宙船レッド・ドワーフ号』にも「カナリア隊」（囚人を先遣投入する使い捨て部隊）のネタが登場。作品上の同名だが性格は別物。
・“家から余剰人材が回る”制度設計ゆえ、泣いて辞退したくなる新人看守も出るなど、システム疲労の描写が生々しい。

ユーザーの声

> 看守の建前と囚人の実働が噛み合わない緊張感が良い。ミスルンとフラメラの対比が刺さる。
> 罪と減刑をテコに一芸を使い倒す仕組みが“迷宮のリアリティ”を増している。

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