禪院家 [呪術廻戦]

概要

分類：呪術界「御三家」の一角（五条家・加茂家と並ぶ名門）
性質：実力主義＋相伝術式至上主義＋男尊女卑が混ざった超保守家門
家訓的価値観：「禪院家に非ずんば呪術師に非ず 呪術師に非ずんば人に非ず」
特徴：
・強力な術式を持つ者を積極的に一族に組み込み発展。
・比較的新しい術式にも寛容だが、“禪院家ブランド”の外には極めて冷淡。
・術式があっても相伝でなければ“落伍者”、
　女性や術式を持たない男子はスタートラインに立てないケースも多い。
・呪霊を祓えないほど呪力が少ない者は、たとえ一族でも排斥対象。
対外関係：
・五条家とは慶長期の御前試合で当主同士が相打ち、その後も関係は極めて悪い。
・加茂家とは表面上の同格関係だが、作中では深い協力関係は描かれず。

家風・思想

・“強い術師＝価値ある人間”という価値観が徹底している。
・相伝術式（十種影法術／投射呪法）を頂点とし、それ以外は一段低く見られる。
・男尊女卑が強く、女性術師は評価以前に「権利すら与えられない」場面も。
・一方で、実力主義がある程度は機能しており、
　相伝持ちでなくとも扇のように幹部入りは可能。
・ただし“実力主義”の範囲はあくまで「呪力と術式」が前提で、
　甚爾や真希のような“呪力ゼロ系”は徹底的に差別・排除される。

相伝術式

十種影法術（とくさのかげぼうじゅつ）
・自身の影を媒介に十種の式神を操る相伝術式。
・現世の主な使い手は伏黒恵（甚爾の息子）。

投射呪法（とうしゃじゅほう）
・“1秒を24コマに区切り”、視界内であらかじめ作った動きを後追いすることで超高速体術を実現。
・主な使い手は禪院直毘人（26代当主）、禪院直哉。

内部組織

「炳」（ヘイ）
・準1級以上相当の精鋭呪術師部隊。少なくとも12名以上。
・禪院家の“盾”かつ“矛”として、対呪霊・対人双方で前線を担う。
主な構成員：
・禪院直毘人：特別1級／26代当主／投射呪法使い。
・禪院直哉：特別1級／炳筆頭。
・禪院扇：特別1級／直毘人の弟、真希・真依の父。
・禪院甚壱：特別1級／甚爾の兄。
・禪院長寿郎：炳の一員。
・禪院蘭太：炳の一員。評価・人格共に家内でもトップクラスの良識派。

「灯」（あかし）
・術式は持つが「炳」の条件を満たさない術師層。
・少なくとも9名以上。真依はこの条件を満たしていたとされる。

「躯倶留隊」（くくるたい）
・術式を持たない禪院家男子の所属が義務づけられた下部戦力。
・構成人数は30名以上。坊主頭と制服が特徴。
・日々武芸に励み、有事には「炳」の先陣・露払いを担当。
・真希も家を出るまではここに所属していた。
・隊長：禪院信朗。炳や甚壱への“愚痴混じりの忠誠”が印象的。

主要な血縁関係

・禪院直毘人：26代当主。特別1級。直哉の父。
・禪院扇：直毘人の弟。真希・真依の父。
・禪院甚壱：扇・直毘人の弟。甚爾の兄。
・禪院甚爾（伏黒甚爾）：呪力ゼロの天与呪縛。禪院家を出奔し「術師殺し」として暗躍。
・伏黒恵：甚爾の実子。十種影法術の使い手で、次期当主に指名される。
・禪院真希：真依の双子の姉／呪力ゼロのフィジカルギフテッド。
・禪院真依：真希の双子の妹／構築術式の使い手。
・その他：23〜25代当主（名のみ）。真希の孫世代まで血筋は続くが、本家としての禪院家は断絶。

禪院家の軌跡と壊滅

▼渋谷事変後〜遺言騒動
・渋谷で直毘人が漏瑚の攻撃により死亡。真希は重傷ながら生還。
・26代当主死去を受け遺言が開示され、直哉・扇・甚壱が立会い。
・表向きの後継者は直哉だったが、「五条悟に不測の事態が起きた場合」の条項により、
　甚爾の実子である伏黒恵が“次期当主”に指定され、全財産も伏黒に譲渡されることが判明。
・伏黒当主化と全財産譲渡に不満を持った扇・甚壱ら幹部は、
　上層部の通達を利用し「伏黒・真希・真依を五条悟解放を企てた謀反人として誅殺する」計画を立案。

▼扇の謀略と真希覚醒
・真希が死滅回游に向け忌庫の呪具を回収しに戻ったタイミングで扇が待ち伏せ。
・真依にあらかじめ致命傷を与え、真希も瀕死まで追い込む。
・姉妹を大量の呪霊がいる修練場に放り込み、“呪霊に殺させる”形で処分しようとする。
・しかし真依の犠牲により真希が完全な天与呪縛として覚醒。
・扇は全力の術式解放「焦眉之赳」を放つも、一瞬で斬首され死亡。

▼「炳」「躯倶留隊」の総出撃と全滅
・扇死亡を受け、禪院家は真希を“乱心”と断じ、「炳」「躯倶留隊」を総動員して討伐へ。
・しかし、かつての甚爾と同じ境地に達した真希の前に、躯倶留隊は為す術もなく壊滅。
・甚壱は蘭太ら炳と連携し、広範囲殲滅級の拳術式で真希を押し潰そうとするが、
　真希は無傷で反撃し、一瞬で甚壱の首を刎ねる。蘭太も後に死亡。

▼直哉との決着と“家ごと滅ぶ”
・最終的に炳筆頭・直哉が真希と対峙。真希の連戦ダメージもあり一時は直哉優勢。
・しかし、真希が投射呪法の「1秒24コマ」を完全に看破し、術式フリーズを無効化。
・カウンターにより直哉も撃破され、その後、禪院家に不在だった炳6名・灯9名・躯倶留隊21名も
　真希によって殺害される。結果として**禪院家は実質的に壊滅**。

▼その後の禪院家
・五条家・加茂家から呪術総監部へ禪院家の「御三家除名」が提起されるが、決定は保留。
・無人となった禪院家屋敷は、宿儺が儀式を行うための施設として利用される。
・人外魔境新宿決戦後、宿儺は祓われ、禪院家も歴史上の“空き家”として終焉。
・本編終了時点で、**禪院の血を明確に引く生存者は真希と恵のみ**。
・数十年後、真希の孫たちは「祖母が禪院家を家ごと潰した」と語っており、
　“禪院家”という家門としては完全に消滅していることが示唆されている。

ユーザーの声

> 「名門・御三家」が、内部差別と遺産争いから“身内の一人”に壊滅させられる流れがエグくも痛快。 > 男尊女卑と相伝至上主義に塗れた家風が、最終的に真希と恵という“外れ値”によって清算される構図が象徴的。

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