日車寛見（ひぐるまむつみ） [呪術廻戦]

概要

滞留結界：東京第1コロニー
職業：弁護士（岩手弁護士会所属／59期盛岡修習）
年齢：36歳（老け顔）
性格：強い正義感と冷めた諦観を併せ持つ
特徴：極端な三白眼＋オールバック／黒スーツに弁護士バッジ
評価：覚醒から短期間で1級術師クラスに到達した天才呪術師
死滅回游成績：単独で102点獲得（全国で2人だけの100点保持者）

人物像

・「法の女神は目を閉じているが、自分だけは目を開けていたい」と語るほどの強い正義感。
・一方で、司法制度や人間の保身に深く失望しており、どこか冷めた雰囲気を纏う。
・感情表現は薄いが、いざという時の激昂は凄まじく、表情の迫力も大きい。
・「30半ばを超えてグレてしまった」と自嘲しつつも、悪人を演じ切れずスーツのまま風呂に入る程度の“かわいいグレ方”に留まる。
・学業面ではT大法学部合格・旧司法試験ストレート合格など、完全無欠のエリート。

過去と価値観の崩壊

・司法修習時代から裁判官任官を勧められるほどの才覚を持つが、出世には興味を示さず弁護士の道を選ぶ。
・被告人に逆恨みされながらも、弱者を守る信念で弁護を続けていた。
・岩手の強盗殺人事件・大江圭太の弁護で、一審無罪を勝ち取る。
・しかし世論と検察の“有罪ありき”の姿勢で控訴審は無期懲役に転落。
・泣いて喜んでいた大江が、今度は「裏切り者を見る目」で日車を見つめる。
・証拠ではなく「決めつけ」が優先される司法に絶望し、積もった怒りが臨界点を越えた瞬間、術式が覚醒する。

呪術師としての能力

・覚醒から約12日で、術式の解明・呪力による身体強化・戦闘スタイルを独学で確立。
・その時点で1級呪術師クラスの戦闘能力に到達。
・羂索が「覚醒型術師で唯一評価した例外」として名前を挙げる。
・後に宿儺からも「五条悟と並ぶ才能の原石」「限りなく俺に近いレベルで術式運用」と評される。

術式・領域：裁判型能力

・領域展開がデフォルトで備わった特殊な術式。
・まず領域で“裁判”を行い、ペナルティによって相手の術式や呪力操作を制限・没収。
・その後、日車本人が肉弾戦で追撃するのが基本スタイル。
・領域展開後も“焼き切れ”が見られず、直後から再度術式を運用できる。

ガベル（木槌）

・日車が手に持つ木槌であり、術式そのもの＋領域のオン／オフのトリガー。
・状況に応じて出現・消失・巨大化が可能で、武器としても強力。
・敵は多くの場合、誅伏賜死によって術式か呪力操作を奪われているため、日車のセンスと合わせて変幻自在の打撃を繰り出す。
・「没収」の仕様により、対象が呪具を携帯していた場合は、その呪具が優先的に没収される。

式神：ジャッジマン

・天秤の姿をした式神で、「正義の女神テミス」を思わせる存在。
・まぶたを縫い付けられ完全に目を閉じており、司法への絶望が象徴されている。
・日車にも相手にも肩入れしない完全な中立で、あくまで“法”を体現する裁判官。
・領域内では被告に疑いを提示し、証拠と供述に基づいて有罪／無罪と刑罰を決定する。
・重罪人に「死刑」を宣告する際、一瞬だけ歯を食いしばり憤怒の表情を見せる。

領域展開：誅伏賜死（ちゅうぶくしし）

・詳細は専用項目に譲るが、要点は以下：
　— 被告・裁判・判決を強制的に発生させる“法廷領域”。
　— 判決に応じて術式没収・呪力操作剥奪・死刑（処刑人の剣）などのペナルティが科される。
　— 判決後、日車自身が戦闘に移行し、弱体化した相手を仕留める。

処刑人の剣（Executioner Sword）

・ジャッジマンが「死刑」を宣告した時、ガベルが変化する呪具。
・斬られた者を“例外なく死に至らしめる”性質を持つ。
・効果対象は「判決を下された者のみ」であり、宿儺に対しても伏黒の魂には影響が及ばない。
・日車が死亡した後も、「死刑」の呪いがどこまで持続するかは作中でも示唆レベルに留まる。

高等技術：領域展延・反転術式

【領域展延】
・新宿決戦にて、宿儺の斬撃（術式）を中和・軽減するため初使用。
・日下部が「出来るわけねー」と言うほどの高等技術を、解説を聞いてから短時間で体得。
・展延を挿んだ後に再度術式を起動し、処刑人の剣の消滅を防ぐ離れ業も披露。
・宿儺から「俺に近いレベルで術式を運用している」と最大級の評価を受ける。

【反転術式】
・宿儺との激闘の最中にぶっつけ本番で習得。
・切断された右腕を修復するという、人間には極めて困難な再生をやってのける。

主な活躍：死滅回游編

・コロニー侵入前から呪霊との戦闘を繰り返し、術式の性能を確認。
・「総則違反者が物理法則のように罰せられる」死滅回游の仕組みに可能性を見出し、積極参加。
・他の泳者を返り討ちにしながら102点を獲得し、ルール追加権を得る。
・虎杖から「点の移動を可能にするルール追加」を依頼されるも、当初は拒否して戦闘に。
・虎杖の罪状が“渋谷事変における宿儺の大量殺人”とされた二審で、虎杖の「俺が殺した」という自白を聞き、死刑判決を下す。
・しかし、己の弱さから目を背けない虎杖の姿勢に触れ、「人の穢れを尊ぶ」という原点を思い出し、自ら術式を解除して敗北を受け入れる。
・その上で「心神喪失により君に罪はない」と告げ、虎杖の無実を法的観点から認める。
・自身の100点を使って総則10「合意による泳者間での点の移動の許可」を追加。
・虎杖に1点を譲渡し、結界が開いたら自首する意思を表明して別れる。

主な活躍：人外魔境新宿決戦編

・一時消息不明となるが、五条vs宿儺の決戦時には虎杖らと共に観戦側に合流。
・五条・鹿紫雲敗北後、虎杖と共に宿儺戦へ参戦。
・第三審のアイデアを虎杖と共有し、「虎杖を被告とした渋谷事変の裁判」を再開することで宿儺を巻き込み、死刑判決を狙う。
・宿儺の「早く終わらせろ」という一言が“自白”判定となり、「没収」「死刑」が同時に確定。
・しかし、没収されたのは呪具「神武解」のみで術式剥奪には届かず、そのまま本格的な戦闘に突入。
・領域展延・反転術式を次々と実戦習得し、宿儺の掌に処刑人の剣を刺すことに成功するも、宿儺はその手を自ら切り落として回避。
・隙を晒した日車は胴を大きく斬られ致命傷を負う。
・「法を見限り、また見限られた人間」として自分が罰されるべきだと考え、宿儺戦を自らの“刑場”と位置づけていた。
・今際の際、処刑人の剣を虎杖に託し、初めて真正面から彼の目を見る。
・虎杖の一撃は宿儺を殺しきれず、剣も消滅するが、神武解は戻らず、宿儺から一つの武器を奪うことには成功した。

成長途中の技術：空気の面を捉える移動

・空中を“足場”にするような移動技術（宿儺やフィジカルギフテッドが扱う領域）を、木槌の打撃で空気の面に呪力を当てる形で習得目前だったと明かされている。

ユーザーの声

> 「法と呪術」「正義と呪い」を両方背負った、最終章ならではの重いキャラクター。
> 覚醒からわずかな期間で五条クラスの“原石”と評される才能と、最後まで自分を罰し続ける在り方が忘れられない。

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