ぱふぁ [寄生獣]

概要

名称：ぱふぁ（通称）
登場：『寄生獣』第1話 冒頭シーン
種別：寄生生物（パラサイト）／人間男性に寄生
特徴：頭部を完全に奪い、宿主を捕食生物へと変貌させた初出個体
原作：岩明均
立体化：リーメント「寄生獣吸盤付きフィギュア 寄生Q」シリーズ収録

描写と経緯

・深夜、自宅で就寝していた中年男性に、外部から侵入したパラサイトが寄生。
・脳を奪われた宿主は完全に支配され、「人間型捕食体」へと変貌する。
・翌朝、妻に朝食を促された際、寄生生物としての本能が発動。

　── 両腕で妻の肩を掴み、自由を奪う。
　── 顔面中央から唇を割るように亀裂が走る。
　── 「ぱふぁ」という音を立てて頭部が展開し、巨大な口となる。
　── 次の瞬間、妻の頭部を一口で噛み砕く。

・吹き出す鮮血のコマを最後に、場面は静かな日常描写へ転換。
・この唐突な“日常と異形の接続”が、作品全体のホラー構造を象徴している。

名称の由来

・作中で名が明かされていないため、ファンの間では頭部展開時の擬音「ぱふぁ」が通称となる。
・リーメント製フィギュア化の際も公式名義として「ぱふぁ」が採用されている。

造形と演出

・人間の顔が“花弁のように開く”造形は、寄生生物の恐怖表現として以後の作品群にも多大な影響を与えた。
・血肉を飲み込む行為そのものよりも、静かな“行動前の一瞬”を描いた演出が印象的。
・ホラーでありながら、極端な写実性ではなく「異常な静けさ」が画面に漂う。

意義と象徴

・『寄生獣』という作品における“最初の殺し”であり、“人間社会に紛れる異種”の始まり。
・以後の哲学的テーマ――「人間とは何か」「共生とは」――の対極にある“純粋な捕食本能”を体現。
・日常の崩壊をわずか1ページで完結させるショック構成は、連載開始当時の読者に強烈な印象を残した。

立体化・商品展開

・リーメント社より『寄生獣 吸盤付きフィギュア 寄生Q』として立体化。
・正式名称は「ぱふぁ」で、顔面展開時の造形が忠実に再現されている。
・パラサイトの原初的恐怖を象徴する“第一の造形化”としてファンの間でも人気。

ユーザーの声

> 『寄生獣』の最初の一撃。たった一コマで世界観を理解させた。
> ホラーというより「異常の静けさ」が怖い。
> 「ぱふぁ」という音が今も耳に残る。

閉じる